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【テレパインタビュー㊺Part.1】独自世界観とマニア味のメカデザインで注目される中国新鋭トイメーカーJOYTOYにインタビューしました!


■メーカープロフィール

・会社名:華熙歓楽(北京)科技発展有限公司

・メインブランド:JOYTOY

・設立:2015年

・ホームページ:www.joytoy.com

・SNS(ツイッター):@JoytoyFigure

・SNS(WEIBO):@暗源










(※以下、JOYTOYのCMO(マーケティング最高責任者)の楊氏からお話を聞きました)


──── さっそくですが「JOYTOY」という名前の由来を聞かせてください


「JOYTOYは直訳すると、”楽しいおもちゃ”という意味です。今やおもちゃは子どもだけのものではなく、大人にも喜びを与えることができるものになりました。ですから私たちJOYTOYのスタッフは自分たちを「ジョイクリエーター」と呼んでいます。


私たちは、遊び心を持って楽しくて幸せな職場の雰囲気があるからこそ、仕事上のあらゆる問題を前向きに解決できると信じています。楽しいことをしているからこそ、お客様たちへ積極的にサービスを提供し、仕事関連の専門知識とサブカルチャー文化を身につける原動力が湧いてきます。


そして、私たちが仕事で見つけた喜びを製品に通じてお客様に伝えたい、JOYTOYの信念と理念を商品として具現化していきたいと思っています」


──── JOYTOYブランドはいつ設立したのでしょうか? ブランドを立ち上げるきっかけをお聞かせください!

「JOYTOYは2015年に設立しました。当時は、中国発オリジナルIP(知的財産権)を持つSFホビー製品というカテゴリーで、かつ影響力があるメーカーとなることを目指し、創業メンバーが集結して会社を立ち上げました。


創業から今年までの7年間では、自社オリジナルSF作品やホビー商品開発を中心にしながら、その他アニメ、映画・テレビゲーム作品が原作となる正規ライセンス授権作品も多数リリースしてきました。主に1/18スケールと1/25スケールの造形アクションフィギュア商品でメカ、兵士、車両などが合計100種類以上があります。

現在、ホビー商品を作りながら、自社オリジナルIPが原作となるコンテンツの内容充実にも力を入れております。作品の表現形式はコミック、小説、オーディオブックなどがありますが、まだほとんど中国語の内容でして、海外向けの多言語リリースはまだこれからです。


ブランド設立の原点について主観的な部分を言いますと、弊社メイン創業者はSFメカが堪らなく好きな人です、だからこそオリジナルブランドの設立まで至ったのです。客観的な部分を言いますと、中国のホビー市場も成熟してきて、大人のメカモデルの需要が毎年伸びています。また製造の部分において工場インフラのサプライチェーンもだいぶ発達してきました。しかし海外大手メーカー様と比べて中国発のホビーブランドはまだまだ少なくマーケットをさらに開拓できる潜在力はまだまだあります」



──── 御社の製品ラインナップはバリエーションが非常に豊富です。現在社内チームの制作体制について少し聞かせて頂けますでしょうか?


「弊社は現在合計100人以上の従業員を抱えています。本社オフィスは中国北京になり、広東省の東莞(とうかん)に自社工場も構えています。


私たちのチームは、コンテンツ制作、商品デザイン、製造開発、ブランドマーケティング、国内外の販売販促、及びIP知的財産に関する仕事など、様々な分野で実績があるベテランたちでメンバー構成しています」



──── 御社は兵士、メカロボット、ジオラマなど複数の製品ラインナップをお持ちですが、実際のところ製品企画はどのように組んでいるのでしょうか?

「弊社は自社IPコンテンツの商品開発を中心おいています。公式ストーリーに沿って物語の中に重要な登場メカをひとつひとつ実物商品化しています。自社商品はすでに数年間の開発計画を組んでおります。


中国国内と海外の優れたIPコンテンツ作品とのコラボ商品企画も積極的に行っています。中国国内では、今年でもっとも重要なコラボ企画を紹介しますとイギリスの「WARHAMMERシリーズ」とのコラボ提携企画です。多数の商品を開発・販売しています。


現在進行中の商品開発企画の比率は、自社IP製品が約40%でコラボIP商品が約60%です。そして新製品リリースは週単位での更新スピードを維持しています」



──── 御社代表作のメカシリーズ商品を拝見しますと、アイアンレッカー(鉄骸)とスチールボーン(鋼骨)では、まったく異なるメカデザインスタイルとなっております。商品のメカデザインについてはどのように考えているのでしょうか?


「アイアンレッカー(鉄骸)とスチールボーン(鋼骨)の設計方法論を弊社の商品デザインについての考え方の例としてじっくりと説明しますね(笑)。


発売の順番を説明しますと、アイアンレッカーシリーズが先にリリースして、その後にスチールボーンシリーズがリリースしました。そしてスチールボーンシリーズ商品のメカデザインをする際では、これまでにある弊社他メカ商品のデザインスタイルとなるべく差別化を図りたいと考えました。


アイアンレッカーシリーズと異なりメカの形状はより人型に近く、外部装甲仕様も近代的な軍用装備造形スタイルに近づけるよう意識してデザインしました。またメカの外装アーマーや武器、本体パーツの一部は完全にモジュール化に設計し、プレイヤー自身が簡単にパーツを組み合わせと交換ができるようにしました。また同シリーズのスチールボーン各商品はおおよその造形が近いですけど、細かい部分は設定上用途に違いによってデザインが結構区別化されています。


例えば、「スチールボーン02」は、近接戦闘特化用のメカとして設計されています。そして全体造形はヨーロッパ中世の騎士に近く、外装デザインも「鎧」のビジュアル要素を表現するため同シリーズの他メカアーマーより丸みがある造形にしています。専用武器に大型ハンマーを採用しています。特にハンマー武器メインの部分は、メカ外装アーマーパーツのを組み合わせして構成する仕様となっています。同時にパイロット頭上のコックピットカバーの部分に透明仕様で設計しました。パイロットがメカ内部の狭い閉鎖空間での憂鬱感を軽減しようと考えました。

スチールボーン01(左)とスチールボーン02(右)


スチールボーンシリーズは以上のように設計思想を決めていますが、アイアンレッカーシリーズはまた違います。アイアンレッカーのメカは、もともとパイロットがコックピットの中に立って操縦するメカとして設計されています。パイロットが直立のポーズで操縦するため、スチールボーンシリーズよりもメカは背が低くてがっしりしています。これは造形を見てすぐに分かると思います。アイアンレッカーシリーズの外部アーマーと付属武器についてはスチールボーンシリーズと同様に、モジュール式に設計されています。

アイアンレッカー01(左)とアイアンレッカー02(右)


シリーズ商品を紹介していきますと、アイアンレッカー01、02は一般的な汎用メカとして設計されるため、造形上は少し地味かもしれません。アイアンレッカー03、04になるといずれも「重火力」を強調するメカで武器も多数装備しています。細かい差別を説明しますと、03は市街戦メカでテロ暴動を鎮圧する治安戦と用途設定をしていますので各種状況に対抗するため装甲を厚めに設計しました。アイアンレッカー04は汎用的な軍隊用重火力メカとして、大型ガトリング砲とミサイルなどで中・近距離火力支援システムを構成してています。

アイアンレッカー03(左)とアイアンレッカー04(右)


アイアンレッカー05、06になると、また違うメカ設計スタイルを試しました。05と06飛行可能なメカにし、また近接作戦用と遠距離作戦用に用途を分けて設計しました。

アイアンレッカー05(左)とアイアンレッカー06(右)


飛行機能を備えるメカとして昆虫のような翼を四枚つけました。翼とエンジンの接続部分は可動式関節構造で設計し、メカの翼は昆虫の羽のように飛行方向と姿勢を調整するように実現したいと考えました。またシリーズ前作と違うところは、メカにバックパック装備を追加しました。足部分のデザインは飛行メカとして着地する際の衝撃負荷を想定し、リアル世界の鳥の足や飛行機のランディングギアを参考にしてデザインしました。よりスリムに見える他、空から着地する際の機体の衝撃対抗性の向上を図りました。


アイアンレッカーの07、08はシリーズの最終作で、従来のアイアンレッカーシリーズ設計スタイルと再び差別化を図り、ボデイデザインを捨て外見を一新しました。アイアンレッカー07と08は設計上2.5インチと3.75インチサイズの兵士を両方搭載できるようにしました。これまでのアイアンレッカシリーズのコックピット部の造形を変えて球体造形のデザインにしました。

アイアンレッカー07(左)とアイアンレッカー08(右)


アイアンレッカーの07、08のメカデザインはこの球状のコックピットを中心にして設計構築されました。球状コックピットは造形上、宇宙飛行士の宇宙服ヘルメットのように見えるので、07はそれを活かして空間スペース戦用の仕様にして手を大きな機械爪にしました。 爪は取り外し可能な仕様でロボットアームと交換してドローン武器の格納庫としても使えるように設計されています。08のほうは熱帯雨林という作戦環境を想定し重火力の担い手の役割でその用途に沿って武装を設計しました」



──── 御社の兵士アクションフィギュアシリーズは、クラシックな味を感じながら、従来商品をより改良したイメージが強く感じます。その商品はどのように企画されたのでしょうか?

「商品企画について、どちらかというと、JOYTOY独自IPの世界観から具現化できるキャラクターを再現することを優先にしています。実際に製品企画の段階では、市場に出回る類似製品から一番高評価のものを調査します。またボビーマニアのプレイヤーたちにもアンケートで要望を集め、どのような製品は設計・開発したら彼たちの願望を満足させられるか、既存製品の改良すべきところなど、情報収集しながら商品企画を固めていきます」



──── JOYTOYにとって、商品デザインにおける一番大切なことは何だと思いますか? また自社製品製造技術に誇りたい部分はございますか? ぜひお聞かせください!


「私たちがもっとも重視するポイントをあげますと、製品の外観、プレイアビリティと品質です。製品製造の技術面では、モジュール式設計で実現されたプレイアビリティの高さと、職人並みの塗装クオリティーを量産できる製造インフラ工場を持つことが自慢するポイントです。

私たちの商品は、プレイヤーが追加で組み立てや再塗装などの工夫をしなくても、自分の個性、お好みに応じてさまざまなアクションポーズで配置ができたら、そのまま手軽にカッコ良い商品写真が撮れることに自信を持っています。ぜひお試してみてください」


Part.2では、JOYTOYの商品開発プロセス、及び進行中の最新IPコラボ商品企画も大公開致します! ぜひご期待くださいませ!

 

JOYTOYの最新作品情報と商品化企画は、ホビーテレパにて告知していきます。ぜひお楽しみに!

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