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【テレパ実物レビュー㉛】トイ?アート?コンセプチュアルな激カワスタチュー 猫を被った女の子を紹介します!

今まで主にアクションフィギュアを紹介してきた【テレパ実物レビュー】。

今回はガラリと趣を変えて固定ポーズのスタチュー、それも可愛らしい少女のスタチューを紹介します。

 


「猫被兒」と銘打たれた本商品。

こちらは北京生まれのアーティスト静電場朔さんによる作品。

 

僕はこの作品を生み出したアーティストが中国生まれの方であることから、「“猫を被る”という諺は日本で使われる他の故事成語と同様、中国からもたらされた言葉だったのか!」と思ったのですが、こちらのインタビューを読んだところどうやらそうではないようです。



日本語の「猫を被る」という言葉から着想を得た、とのこと。

 

外箱は厚みのある紙製のパッケージ。

マグネットフラップによって開閉がロックされています。


箱の中には商品の形状に合わせてカットされたスポンジがやさしく商品を包んでいます。


更に、スポンジから色移りすることを防止するために商品はビニール袋に入っています。

商品のパッケージングからも高価格帯のスタチューに相応しいホスピタリティと高級感を感じます。

 

外装と封入物一覧です。

少女と少女が被っている猫、そして作品紹介のカードです。

 

猫を被った状態で周囲をぐるりと見てみましょう。

全体的に丸みを帯びたフォルムと、柔らかな指先の表情が非常にキュート。

少女に体重を預けている猫の力の抜け具合など、デフォルメの中にも確かな造形美が見て取れます。

また、猫の背にはきれいなパール塗装が施され幻想的な雰囲気。

可愛いながらも「この世ならざる者」といった雰囲気があります。

 

続いて少女と猫を別々に見ていきましょう。

まずは少女から。

ワンピースには透明素材が使われ、裾に向かって施されたグラデーション塗装が美しい。

 

見方によっては黄色い服の上に透明のレインコートを着ているようにも見えます。

そうすると少女が猫の下で雨宿りをしているようにも見えてきて、両者の関係がより密接なものに思えてきます。

 

猫の目は美術の授業で習った「マーブリング」のような、『ウルトラQ』の冒頭の演出のような不思議な色の組み合わせ。

ストレートにカワイイ目にしないことがオリジナリティの演出に一役買っています。

 

少女の体で隠れるお腹側は造形も塗装も控えめ。


少女の頭に猫をすっぽり被せるのも良いですが、このように少し離れて配置させるのも良いなと思いました。


猫のお腹側のくぼみが少女の頭の形状とスッポリマッチするのは非常に気持ち良い。


以上、「猫被兒」でした。

 

一人のアーティストが生み出したオリジナルキャラクターのスタチューを手にするのは初めてだったので、非常に新鮮な気持ちで商品に触れることができました。

 

一般的なアクションフィギュアは「キャラクター」、「商品」といった印象を受けますが、今回は自分の目の前にあるものが「アート作品」なのだという感慨を強く持ちました。

前述のインタビュー記事を読めばこの作品に対する理解も深まり、一層魅力に気づくことができるでしょう。

 

普段はスタチューになじみのない方も、とってもキュートな「猫被兒」、是非是非あなたのコレクションにお迎えください!


 

ブランド:空顔(ソラカオ)

商品カテゴリ:アートフィギュア

発売時期:2022年5月発売予定

サイズ:高さ13CM

材質:高級PU樹脂

©静電場朔Dian

©大宇宙醸 XL-universe

 

■ライタープロフィール


ニックネーム:蒼人

出身地:日本・神奈川県

自己紹介:帰宅後に家事の合間を縫ってプラモ製作に勤しむリーマンモデラーにして毎週末劇場に足を運ぶ映画マニア。

TBSラジオのヘビーリスナーかつハガキ職人でもあります。


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