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【テレパ実物レビュー57】JOYTOYの新基軸アクションドール! ポストアポカリプス感漂う「フロントラインカオス」を遊び尽くす


 近年、アクションフィギュアの世界でちょっとした盛り上がりを見せているのが1/12スケールのフィギュア、それもリアルな布製の衣服や装備品がセットされたフィギュアです。便宜的に「アクションドール」と呼ばれたりもしますが、ミリタリー系や美少女系を中心に各社が参入。最近は1/12スケールの武器や小物が充実していますし、遊びがいのあるジャンルと言えるでしょう。


 そんな1/12アクションドールに、JOYTOYも参入しています。シリーズ名は「フロントラインカオス」。同社が得意とするウェザリング済みの装備品に加え、布製の衣服や装備品と1/12サイズの素体、それにハイクオリティな塗装が施されたヘッドパーツで構成された、なかなか見どころの多いシリーズです。今回はこのフロントラインカオスの中でも、オーソドックスな2体をご紹介します。

こちらは「DEER(シカ)」の箱。すげ〜カッコいいイラストが描かれていますが、箱の中身とはちょっと印象が違いますね

こちらは「LOWE(ロウ」の箱。こっちのイラストもカッコいいんですが、やっぱり中身の印象とはちょっと違う

箱の裏面も、なんか高級感があってかっこいいぞ


 フロントラインカオスシリーズの箱は、これまでのJOYTOY製品とはちょっと違う印象。キャラメル箱ではなく上下に開く構造になっています。箱自体も蓋の縁が折り返されていたりして、頑丈かつ高級な雰囲気。蓋全面に描かれたイラストもカッコよく、戦星辰とか暗源といったこれまでのJOYTOYのシリーズとはまったく印象が異なるパッケージになっています。カッケ〜。



蓋を開けると、まずは中身全体を覆うウレタンのカバーが

カバーを外してようやくご対面だ


 箱の中もなかなか高級な雰囲気。フィギュアはブリスターではなくウレタンフォームに埋まっており、よっぽど手荒に扱わない限り破損の心配はなさそうです。このへんの演出はなかなか見事。「いいオモチャ触ってんな〜」という気分になりますね。


中身を全部出してみたところ。衣服以外に関しては意外とシンプルな内容です

アイペイントもまつ毛の表現もキレイ! 眼球と唇はグロス仕上げとなっており、ウェットな質感が表現されています

コートなど、布製の衣服は着脱可能です

コートのジッパーは閉めることが可能です。スゲ〜


 箱を開けていじってみて、まずびっくりしたのは眼球と唇のツヤ感。リアル寄りな頭身の1/12フィギュアなので頭もけっこうちっちゃいのですが、目と唇がしっかり光を反射することで生命感を感じさせます。また、アニメと実写の中間くらいの表現になっている髪のパーツもなかなか見事。植毛ではなく樹脂による表現ですが、モールドもシャープだしこのサイズだとこれで充分だな……と思わされる出来です。


フル装備状態。クロスボウに斧! ゾンビ退治かな

背中に背負った矢筒は、ちゃんとレザーっぽい質感になってます

ハンドパーツが全く武器を保持できる形状ではないんですが、一応クロスボウを両手で構えられます

包帯まみれの意味ありげな手。なんか設定があるんですかね、これ

どちらかというと斧の方がポーズの取らせがいがある


 付属品を全部装備すると、何やらポストアポカリプスというか、ゾンビ映画のサバイバーの人みたいな雰囲気に。ポーズをつけた時に覗く、コートの裏地の赤が効いてますね。斧やクロスボウなど武器の塗装も丁寧で、布製の衣服に情報量で負けていません。素体の関節配置や可動範囲もうまく設計されており、動いてほしいところが的確に動かせる感じでポーズをつけていてもストレスなし。ドール系としてはそんなに大きいフィギュアではないですが、よくできています。



「ロウ」のセット内容はこんな感じ。散弾銃とリュックとハンドパーツ、そして謎のクローがついています

無精髭や唇のペイントもよくできています。「シカ」と同様、眼球にはグロス塗装も

ジャケットのファスナーは閉じることができます

リュックの蓋は開閉可能。デフォルトだと梱包材のプチプチがアンコとして入っていますが、中身を他のものに入れ替えても面白そう


 「ロウ」の方も、箱の中身は割とシンプル。ゴテゴテした装備品などはなく、散弾銃と謎のクローが武器として入っています。顔のペイントはこちらも出来がよく、なかなかイケメン。無精髭の表現なども実物は違和感がほとんどなく、さらに眼球のグロス塗装が生命感を感じさせます。


ということでこちらもフル装備状態に。やっぱり漂うゾンビ映画感

そのクロー、何……?

膝は二重関節になっているので膝立ちもできると言えばできる

散弾銃は割としっかりグリップできます

だからそのクローはなんなんですか。銛撃ち銃っぽいものもくっついてるし……


 こちらの「ロウ」も、フル装備状態にするとなんだかゾンビものっぽい雰囲気に。散弾銃に巻いている布などのディテールから、ポストアポカリプス感が漂っております。「シカ」と違いジャケットの下に長袖のパーカーを着ているため、肩周りの可動についてはちょっと硬め。そのため銃を自然に構えさせようとするとちょっと骨が折れるのですが、そのあたりは布製の衣服を着てる以上ちょっとしょうがないかな……という感じですね。


 というわけで、フロントラインカオスより「シカ」と「ロウ」でした。どちらもゾンビ映画のサバイバー側のようなルックスなのですが、いかんせんあんまり細かい設定などがある感じでもなく、遊んでても「で、一体これはなんなんだろう……」という疑問がつきまとった感が。まあ、そのへんは割とJOYTOYあるあるではあるんですが、今回もけっこう投げっぱなし感が強い。フロントラインカオスはそういうゾンビ&ポストアポカリプスっぽい雰囲気のシリーズなのかと思いきや、全然そういったテイストではないフィギュアもあるし、もうちょい「これはこういうシリーズです」という設定とかストーリーとかがあればいいのにと思います。フィギュア自体は出来がいいんで、文芸面が全く存在しないのがもったいない気がしちゃうんですよね……。


 が、フィギュア自体の出来はなかなかのもの。リアル寄りなテイストとコミック/アニメっぽいテイストが絶妙なバランスで配合されており、群雄割拠の1/12アクションドールの中でも割と珍しいバランスのアイテムとなっています。素体の出来もよく、服の位置などを調整すれば割と幅広いポーズが取れるのもいいところです。パッケージも高級感があって手元に置いておきたくなる雰囲気だし、内容の割に価格がそこまで高くないのも魅力。ちょっと気になるな……という人は、売り切れちゃう前にチェックしてみてくださいね!


 

■ライタープロフィール

ニックネーム:しげる 出身地:日本・岐阜県 自己紹介:フリーライター。ホビー誌などでいろいろな原稿を書く傍ら、毎月けっこうな量のオモチャを買って遊びながら暮らしています



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