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【テレパインタビュー97】中国北京出身、東京でDJとして活躍するTEITEIさんが語る「電子音楽と共に生きる喜び」


■Profile

ニックネーム:TEITEI(ていてい)

インスタ:@teitei08056


職業:

・DJ/オーガナイザー

・ライブコマース






「中国北京出身です。東京という海外生活のなかで感性が解放され、ヒプノティックテクノ/ダークサイケを中心にDJをはじめました。日本各地の野外音楽フェスティバルRe:birth、Brightness、EN Festival、ZIPANG Festival、和刻20周年、音波祭などに出演した経験があり、都内クラブではAgeha、Womb、Vent、Club Asia、Circus、Contact等の大箱まで活動し続けています。電気菩萨 (Denki bodhisattva) というパーティーを主催し、今年から韓国・中国ツアーもはじめています。先鋭的でディープな音楽全般を好む表現はジャンル・カテゴリーを超え、月光に映し出される睡蓮の花のようにダンスフロアの意識を広げます」



───こんにちは、TEITEIちゃん! 普段はあまり知り合いにインタビューすることがないので、少し模索しながらお話を聞かせていただければと思います(笑)。まずは、自己紹介と、DJを始めるまでの人生経歴について教えてください!

「はい、こんにちは! 私は北京出身のDJ TEI TEIです。人生経歴ですか? ごく普通の迷い子だからあまり喋ることないですよ(笑)。

元々ファッションが好きで、日本に来て文化服装学院へ進学しました。卒業後も一時的にスタイリストアシスタントとして働いてましたが、残念ながら色々あって続けられなかったです。それからの一年間はギャップイヤーにして、ずっと遊んでいましたよね。本当は迷う時期だったんですけど、電子音楽に惹かれて色んなパーティーを回れたのも、同じく音楽好きな友達が増えはじめたのもあの頃でした。


まあこのようにして「テクノギャルズ」というパーティーの関係者と巡り合い、お陰様で何もよく分からなかった私でしたが誘われて、一緒にオープンニーングDJをやることになっちゃいました。事前に

機材の基礎とか学んだりしましたけど、にわか仕込みだから出演中のミスも多かったです(笑)。でも良かったのは、あの日はB2Bという形で友達がずっとそばにいて助けてくれました」



───なるほどですね。なんか、結構いきなり感が強くないですか? いつもこんな容易に職に就くタイプですか?


「よく考えたらそうなんですよ。無知の力ですかね(笑)。私は殆どの場合には深く考えずに行動しちゃうタイプですので、それで後悔したこともざらにあったんです。ただ、DJ活動をスタートしたことについては、逆に自分の気無しさにありがたいのかも知れません。まさに一発でこの役を好きになってしまいました。今から見ると、あの日のデビューは絶対大成功とは言えないですが、DJとしてブースに立つ感覚だけは心に刻み込んでいました」




───素晴らしいストーリーだと思いますね。今はDJ以外に何かやっていますか? やっぱどのジャンルでも、音楽だけで生計を立てるのはちょっと大変じゃないですか?


「実は今ライブコマース系の仕事も週3〜4の頻度でやっています。むしろDJの方は週1週2の感じで副業だと言ってもいいです(笑)。あと、2021年に「電気菩薩 (Denki bodhisattva)」という自らのパーティーを立ち上げてから、オーガナイザーとしても頑張っています。確かにDJだけでは出演タイミングの不安定さなど色々ありますので、外国人の私にとって本業扱いはなかなか難しいですね」




───「電気菩薩」とは、名前だけで持ち味が出ますね。ずっと気になってるんですけど、なぜこの名前にしたのですか?


「これはある日に下北の古本屋で見つけた小説の名前です。この名前と出会った瞬間に、何かが心に響きました。「菩薩」には日中共通の意味があって、衆生を救う者であり、みんなに幸せをもたらす者でもあります。その前に「電気」という単語をつけたら、なんか自然に電子音楽のことを連想できてしまいました。私のパーティーをつくる初心も、音楽でみんなに幸せをもたらしたいところがありますから。それと「電気菩薩」ってサイバーパンク的な雰囲気も溢れていて、最高に似合うんじゃないかなと思って、ついにこの名前にしました」



───奇特ですね(笑)でも音楽を通じて人に幸せを与えたい気持ちはめっちゃ納得できますよ。ということで、オーガナイザーをやりはじめたのもこの原因ですか?


「もちろんそれが要因の一つだと考えています。やっぱり音楽が好きで、人々が音楽を楽しんでる様子を見ることも大好きなんですよ。それから周りに素晴らしいアーティストが多くて、その人たちと一緒に楽しくパフォーマンスをしたいですし、音楽好きな友達を同じところに集めてみたかったから、オーガナイザーも試してみました。最初は金銭面で難しかったですけど、続けてやったら意外と反応が良くなってきました」




───たしかに、やってみないとわからないですよね。なんか啓発的な話になってきました!(笑)はい、次の質問は、中国人DJ・オーガナイザーとしてどんな感覚で活動してきましたか?


「そうですね、中国出身ですので、母国文化の興味深い面も表現してみたいですよ。今まで自分のパーティーではよくサイケ系の曲を仏教曲と合わせて流したり、物販に美味しい中華料理を出したり、フロア装置や服装まで特色を意識して弄ったりしていました。それ以外、DJとして頑張れる点はみんな大体一緒じゃないかと思います。最低限は選曲して、技術を磨いて、友達を作ってパーティー情報を拡散するぐらいですかな」




───じゃあ、将来的にプロデューサーとして自分の音楽を作りたい気持ちはありますか?作るならどのジャンルがいいですか?


「ディープなサイケデリック系かテクノ系のトラックをだいぶ前から作りたかったんですよ。でもトライしたけど、どこからやればいいか分かんなくて、難しさしか感じませんでした。どなたかの大先輩の教え子になろうかなとも考えました(笑)。でも究極の問題は、貧乏人ですもん。DJをやるには、今持っているパソコンやDJコントローラー、モニターヘッドホンなどがあればなんとかなる気がしますけど、きちんとトラックを作るなら、またDAWソフト・シンセサイザー・MIDIコントローラーとかいろんな機材を買わなければいけないですから、高いんですわ!特に最近はどんどん高級な機材が出てきまして、ほしいなと思って値段を眺めたら絶望しかないですね(笑)。ちゃんと貯金しないと!」



───ではでは、本番に入りました!DJにとって、モニターヘッドホンは大事ですよね。最近使い始めたこのYOWUのネコ耳ヘッドホンついて、デザインや性能などはどう思いますか?


「一言でいうと、好きですよ! 元から猫が大好きで、まさか猫耳の形でイヤホンまでもできるなんて! しかもかわいい見た目だけじゃなく、モニターヘッドホンとしても音が普通にクリアですし、曲をミックスする時に必要なニュアンスまでも全然聞き取れます。プラスしてアプリと一緒に使うと、点灯エフェクトが何種類かあって、真っ暗なフロアだとそれはバズりますよね(ちょっと恥ずかしいですけど笑)! 普段用の時にも、ケーブルを外してワイヤレスの方でいけますし、なんと万能です! これからいっぱい使っていきたいと思いますよ!」



───素敵なご感想、ありがとうございます! 最後に、近いうち出演予定のイベントはありますか?


「はい、5月20日に自分のパーティー「電気菩薩」を、渋谷にある老舗Wombで開催する予定です。私たちの定番のグループの他に、素晴らしいDJの先輩方もお招きしてみました! 良かったら皆さんもぜひ遊びに来ていただきたいと思います! ちなみに、中国では5月20日がバレンタインみたいな日ですよ。もし恋人や片想いの方がいましたら、一緒に連れてくると幸運に恵まれるかもしれませんよ(笑)」

 

■ライタープロフィール

ニックネーム:f

インスタ:@frictribas

出身地:中国青島/日本埼玉

自己紹介:

2021年9月に明治大学国際日本学部を卒業後、日中英の通訳フリーランスとバーテンダーをしております。

国際家庭育ちの原因か、多文化共生や各国のサブカルチャーに視線を向けています。また、小さい頃から音楽が大好きで、近年はテクノやアンビエントなどのアンダーグランドミュージックにハマっています。



■モノクロフォトグラファー


ニックネーム:Taka

インスタ:@taka1qq4

 

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