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【テレパ実物レビュー㊶Part.1】尖ってることはいいことだ! 鋭角デザインとでっかい武器に燃えるRobot Build「赤電」&「金光」


今回はギンギンに尖ったロボットの記事です!


 ハイペースに新作をリリースする核誠治造のRobot Build。その中でも最新作なのが、「赤電(読み方は「あかでん」でいいっぽい)」と「金光(こっちの読み方は「きんこう」)」です。見ての通り、どっちもギンギンにエッジが立っててスマート、見るからにスピード系な見た目です。格ゲーだったら「防御力はめちゃくちゃ弱いけど機動力と攻撃力の高さで全てをカバーする、上級者に使われると厄介なタイプのキャラ」という感じですね。なんのこっちゃ。


箱はどっちもいつものRobot Buildのやつ。相変わらずカッコいいデザイン


箱の中には本体以外に武器パーツと盾のパーツ、それにハンドパーツが。シンプルと言えばシンプルな内容

 

 箱のデザインは、いつものRobot Buildの透明なパッケージ。相変わらず昔のガンダムフィックスフィギュレーションみたいで超かっこいい。中にはロボット本体のほか、武器パーツやらハンドパーツやらが入っています。見ての通りではありますが、この時点で今回は武器がめっちゃでかいということがわかる。燃えますね。



盾パーツを右腕につけたらもう完成。カッケ〜!

「尖っている=超カッコいい」という公式に忠実! 俺の心の中学生の部分が喜んでいます

後ろから見ても超カッコいい


ちなみに説明書のデザインもかっこいいぞ


 付属品自体はそれほど多くないので、説明書通り右腕に盾を取り付けたらもう完成。改めて眺めると、「赤電」の最大の特徴は超スマートでスレンダーな体型とそのパーツのシャープさだということがよくわかります。パキパキにエッジの立った機体全体の面構成と、ヒョロッとした細身のボディラインはどこから見てもカッコいい。Robot Buildシリーズは毎回毎回メカデザインの方向性がガラッと違うので「もう引き出しがないのでは?」といらん心配をしてしまいますが、まだこんな変化球があったのかと感心するばかりです。角度のゆるいエッジもしっかり立っており、硬質な雰囲気が見ていてめちゃくちゃ気持ちいい。オモチャにおいて、尖っているべきところがちゃんと尖っているのはとても大事なこと。ドリルなんか指に突き刺されば刺さるほど嬉しいですからね。



ものすごくいいタイミング&いい色で入っている各部のマーキングや差し色、複雑な面構成など、上半身だけでも見どころ満載

腕は途中の部分で向こう側に抜けている部分があり、オシャレです

正面から見た時にバキバキッ!とオレンジのラインが走っている脚。センス良すぎて嫌になっちゃうね


爪先まで抜かりなし。上から下に装甲材が重なり合っているようなスネの造形もカッコいい

背面の情報量も大充実。スタビライザーは中が立体的に抜けた、凝った構造になっています


 面構成の面白さも大きな見どころ。面と面が重なり合う部分の角もビシッと立っており、まるでデジタルデータそのままのような鋭角っぷり。カリカリに角が立ったパーツの雰囲気は、ガレージキットを思わせるものがあります。安全基準を置き去りにした世界でしか表現できんものがあるんや。


 配色はRobot Build共通のユニバーサルカラーですが、ブルーグレーとオレンジの配置もかなり面白い。差し色としてオレンジが絶妙に効いており、特に脚部を正面から見たときにオレンジのラインがビシッと走っているのはマジでオシャレ。オレンジ部分が外装の内側に組み込まれており、機体のフレームのようにも見えるあたり気が利いてます。さらに色について言えば、胴体の一部と頭部、さらに武器の要所っぽいところだけメタリックなレッドで塗装されているのもなんだか意味ありげ。「ここが赤いから「赤電」なのか?」という想像の余地があります。他にもポイントを絞って入っている銀塗装や、発光部っぽい蛍光グリーンの箇所など、ちょっとだけ入っている塗装箇所がなかなかシブく、センスのいい仕事だな……と唸らされますね。


槍がでかいんだ槍が


槍のグリップ部分が手首のボールジョイントと一体になっているので、武器をおっことすことがありません


 そして「赤電」の大きな特徴が、武器がでっかいところ。武器として機体の大きさを大きく上回る槍が付いており、この槍も機体同様にシャープ。的確に入ったディテールが気持ちいいです。また他のRobot Build同様に、武器のグリップは手と一体になった作り。これによって重い武器でもポロリがなく、安心して遊ぶことができます。また、背中についているスタビライザーにもグリップを取り付けることができるので、手持ち武器としても使うことができます。


槍が思いきり長くてカッコいいぞ!

意外にしっかりポーズもつけられるので嬉しい

背中のスタビライザーも引っこ抜いて武器にできます

角度違いで二種類のグリップを握った手がついているので、幅広いポーズが付けられます


肩の関節は、ボールジョイント二つの間に蝶番のような関節が挟まる構造


 関節の作りも以前よりは安定感があるのは嬉しいポイント。「赤電」の関節はこれまでのRobot Build同様にボールジョイントと軸関節の組み合わせですが、ボールジョイントの渋み調整が多少うまくなっており、巨大な武器を持たせてもヘタりません。また、肩の関節はふたつのボールジョイントとその間の軸関節を組み合わせたものとなっており、胸を張ったようなポーズや肩を入れつつ腕を持ち上げたようなポーズも余裕。「せっかく武器が派手なんだからポーズも派手にしたい!」という気持ちにがっちり応えてくれます。 

白くなった瞬間に滲み出る、なんとも言えないモーターヘッド感……

 バリエーションとして発売されている「金光」は、「赤電」と違ってアイボリーホワイトと朱色の機体。赤電同様にバキバキにエッジの立ったデザインですが、こっちの方がヒロイックで主役メカ感がありますね。色に関しては「赤電」のオレンジ部分を赤にしただけ……というような形にはなっておらず、根本的に配置から見直されているのもポイント。リデコではありますが、色の配置に関してはかなり別物となっています。


槍の中には「芯」になるメカが。凝ってんな〜

当たり前ですが、ポージングの幅は「赤電」同様です


 さらに、「金光」では武器のデザイン自体も大幅変更。刃物っぽいデザインだった「赤電」の槍とは異なり、騎士のランスっぽい尖った形です。なんか周囲がクリアパーツで覆われているところといい、エネルギー系の兵器っぽいくてめっちゃかっこいい。クリアパーツの穂先の中に「芯」が見えるあたり、ロボットのオタクのこだわりを感じるデザインです。槍の形以外にもシールドの取り付け位置なんかが微妙に違ってて、完全に同じ見た目ではないところがシブいです。「シンメトリカルなデザインなんだけど微妙に細部が違う」という、オタクが好きな味のやつですね、これは。

 ということで、Robot Buildより「赤電」と「金光」でした。デザインはピーキーなんだけど、関節の渋みや配置などはシリーズ初期の製品より洗練された感じがあり、尖っているのに遊びやすいというけっこう絶妙なバランス。特にこれだけ大きい武器を持たせてもヘタらないのは、なかなかすごいことだと思います。太ももから出っぱっているプレートのおかげで脚の可動に関してはもう一歩という感じですが、立たせておく分には申し分のないカッコよさです。

 それにしてもすごいのは、核誠治造のロボットデザインの引き出しの数。「共通規格で部品の付け替えができるロボットトイ」というのは割とみんな考えがちだとは思うんですが、毎回毎回違った方向性のデザインを用意するのは大変なはず。ロボットごとに一目でわかるような個性を用意し、製品としてちゃんとオチをつける手腕には脱帽です。「次はどんな方向性でくるんだろう?」っていうワクワク感があるのは本当にいいことだなと思います。

 もちろん、「赤電」「金光」単品でも遊びごたえは充分。とにかくギンギンに尖っててかっこいいし、構造も比較的単純なのでシリーズ内でも遊びやすい方だと思います。見た目が気になったら、即ポチっちゃって大丈夫なんじゃないでしょうか。で、次回はRobot Buildのもうひとつの楽しみ方である、組み替えの方をちょっと試してみちゃおうかなという次第。ほぼ同じだけど色が違うメカ2体の組み替えはそれはそれで楽しいので、次回もお楽しみに~!

 

核誠治造のROBOT BUILDシリーズ商品は、ホビーテレパオンラインショップにて好評発売中!ぜひチェックください!

 

■ライタープロフィール

ニックネーム:しげる 出身地:日本・岐阜県 自己紹介:フリーライター。ホビー誌などでいろいろな原稿を書く傍ら、毎月けっこうな量のオモチャを買って遊びながら暮らしています

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