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【テレパインタビュー㊹】おとぎ話の世界で、少女と不思議の動物たちのお茶会⁉ 現役活動中の人気イラストレーターtono先生に創作の裏側を伺いました!


■Profile


ニックネーム:tono

ツイッター: @rt0no

インスタ:@rt0no

出身地:日本

職業:イラストレーター









■Art Gallery


―― まずは、tono先生に自己紹介をお願い致します!


「こんにちは、tonoと申します。日本で、創作中心に絵を描いています。


おとぎ話のような世界に住むワニや猫など動物キャラクターと少女をよく描いています。お仕事では、楽曲のイメージ提供やロリータ服のイメージやテキスタイル、小説の装画なども手掛けています」



―― tono先生は、お絵描きを習い始めたのはいつですか? 美術系学校に通ったことはありますでしょうか?


「絵の基礎デッサンなどを習ったのは美大受験の時の予備校で、デッサン以外に粘土や平面構成など2年間学びました。


それまで絵は好きなように描いていましたが予備校に通い上手な人たちが沢山いる中、初めて絵を批評され、自分の絵が感覚的なものの割合が高かったことに気付かされました。


その後、専門学校でデザインについて学びました。課題以外に講義も多く、直接絵の技術を磨くことと関係がありませんでしたが、好きなイメージの範囲が狭かった私にとっては、美術やデザインについて広く学べたと思います」


―― tono先生は、現在の画風に至った経緯と背景を教えて頂けますでしょうか?


「画風、作風についてはっきり意識したのはデザイン学校のブランディングの授業だったと思います。イラストに置き換えて、他の作品と差別化してどうやって自分の魅力を伝えるか、ということを考えました。物語のある絵を描きたいということ、そして「好き」という感覚を大事にしました。


自分の「好き」という感覚を絞るために最初は種類の違う様々な作品や写真などに触れて、好きな作品とあまり好きではない作品とに分け、その好きな作品の中から自分が近づきたい作品と、そうではない作品に分けました。


そして好きな作品の好きな部分を取り入れていくように意識していきました。手探りで今の形になっています」


―― tono先生は、普段作品創作においてどのようにインスピレーションを集めていますか? お好きなテーマとその理由を教えてください


「好きなテーマの写真や絵など、インプットを絶やさないようにしています。好きなモチーフが見つかったり、普段自分が興味があるものや気になったものは忘れないうちにメモやスケッチしたりします。

アイディアに詰まったときに見返すといいヒントになっています。


好きなテーマは移り変わっていますが、根っこに変わらないのはおとぎ話の世界です。空想の世界が好きで、見たことのないモンスターが出てきたり、動物たちと会話したりする世界をちょっと覗くような感覚にわくわくします。


最近ではアリス展に行きました。普段は画集などを購入したりですが、好きな作家の展示には、たまに足を運びます。アリス展はものすごい人混みでしたが、ルイス・キャロルの写真やジョン・テニエルの木版画などたくさん見れて、とても良かったです」


―― tono先生の作品に登場するキャラクターはすべて、一つの世界観を共有していますか?彼らの背景とお互いの関連性はどうやって考え出したのかについて聞かせて頂けますでしょうか?


「はい、いつも物語を作りたいと考えてキャラクターをイメージしています。


最初に女の子と動物の創作キャラクター、という組み合わせは映画『パンズ・ラビリンス』を見て、パンと女の子の組み合わせにインスパイアを受けて黒山羊と女の子を描いたのが始まりでした。その後、彼らと一緒に出てきそうなキャラクターとして考えたのが黒い子猫です。黒いキャラクターばかりになって、色のあるキャラクターやイラストも描きたいので他に動物イメージで気になる動物として出てきたのがワニや狐でした。どこか仄暗い側面がイメージできる動物が気になるのかな、と思います」


―― tono先生の作品は物語性をすごく感じます。将来的に物語の絵本として完成させる予定とかはありますか?これからの創作計画を聞かせてください!


「物語を作るのはずっと考えているテーマです。いつか必ず作ってまとめたい一番の目標で、キャラクターや周りの風景など、見えるものからイメージを固めている状態です。


いま、LINEスタンプの第3段を少しずつ作っていて、そこでキャラクターの表情や動きなどの練習をしています。


ストーリーは思いついた設定などを少しずつ書き溜めています。進みは遅いですが、キャラクターも何度か描くうちに少しずつイメージが固まってきているので物語も短いものでも少しずつ作っていければ、と思っています」



―― tono先生の絵柄にインスピレーションや影響を与えたと思うアーティストや作品について教えてください。 あるいは先生が憧れのアーティストかクリエイターがいれば教えてください


「『ピーターラビット』のビアトリクス・ポター、『不思議の国のアリス』のルイス・キャロル、『はてしない物語』のミヒャエル・エンデ、画家さんのゴッホ、モネ、ジョン・シンガー・サージェント、挿絵画家のウォルター・クレイン、写真家のティム・ウォーカーなどです」



―― tono先生の好きな漫画、ゲーム、映画作品は何でしょうか? そして、お好きになった理由もぜひ聞かせてください!


「漫画は最近『チェンソーマン』に衝撃を受けました。流行っているので人気の理由が気になり読んでみたのですがすっかりハマってしまいました。人物や悪魔たちの造形も好みです。絵がリアル寄りでありながらリアルすぎない漫画絵なのもすごいと思います。


母がゲーム嫌いで家にはゲーム機はありません。ゲームはパソコンでこっそり遊んでます。『ファイナルファンタジーXIV』はグラフィックが素晴らしくお散歩しながらスクリーンショットだけでも楽しめるところが気に入っています。


映画は『パンズ・ラビリンス』女の子と動物のイメージを描き始めるきっかけの作品です。怪物やおとぎの世界が個性的で美しいです。そして『シャイニング』みたいなホラー作品は特に好きなほうではないのですが映像や演出がゾッとするほどきれいで、俳優たちの演技にも思わず息を呑んでしまいます


『チェブラーシカ』とてもかわいいです。ワニのゲーナはワニのキャラクターを描きたいと思ったワニのイメージのヒントをもらってます。『オズの魔法使い』は子供の頃にビデオで繰り返し見ていて最近ようやく見直したのですがすごく懐かしくなり、やっぱり好きだな、と感じました」


―― tono先生は中国でイラスト集も発売しましたね! ご感想はいかがでしょうか?


「中国でも翻訳出版していただいて、とても嬉しかったです。


『Halfmoon tono作品集』(KADOKAWA)という作品集ですが、中国翻訳版は『半月之音 殿 初画集』(吉林美术出版社)となります。


実際に見本をいただいたのですが、本以外にポスターやトートバッグまでついてきて、付属するグッズが充実していたことに驚きました。日本で出版されている画集に基本は付属品は無いので、すごく豪華だなと感じました。


今よく描いている猫の絵などはあまり無く、2年前になりますが変化が感じられる一冊ではないかと思います」


―― tono先生は、こういった海外クライアントとの案件を進めた時、コミュニケーションに苦労したり、お互いの考え方が違うと感じたりしたことはございますでしょうか? またそれをどのように解決したのでしょうか?


「海外クライアントとやり取りする際、英語の場合は簡単なものならわかるので、自動翻訳にかけながらニュアンスをちゃんと理解出来ているか確認しています。ちょっと難しいところは簡単な言い方で言ってもらうように聞き返したりしてコミュニケーションをとっています。


中国語のほうは不勉強で、翻訳にかけても、正しく理解できているのかわからず苦労しています。中国のクライアントさんとのやり取りは中国語の分かる方に中に入っていただいてやり取りしていただいています」


―― tono先生は海外クライアントさんとの提携案件から、一番な成果と経験を聞かせて頂けますでしょうか?


「海外クライアントとの案件は、最初は意思疎通が不安定な状態でお仕事ができるのか不安でしたが、やり取りする相手の方が好意的な方が多く、やってみたら意外に出来るものだな、と感じました。これは英語のクライアントさんとのお話で、中国クライアントさんには中に入ってくださっている方に頼りきりなのですが…」


―― tono先生は多くのビジネス案件を手掛けてきたけど、今後「これを挑戦してみたい」や「私の作品をこの形でビジネスに応用したい!」的なご希望はございますでしょうか?


「これまで書籍の装画、イラストのグッズ化、楽曲MVのイメージ提供、ロリータ服のテキスタイル、作品集など、ありがたいことにやりたいなと思い浮かべていたものは叶っています。


一度中国のロリータ服イメージ提供したときにきつねのぬいぐるみも制作されたブランドさんがあって、キャラクターのぬいぐるみなども今後見れたら楽しいだろうな、とは思ったことがあります。けれど商業的なことはご縁があればこそなので自分のコンテンツを増やすことだけを考えています」



―― インタビュー大変お疲れ様でした! 最後にファンに一言お願い致します!


「初めて見ていただいた方も、いつも応援してくださる方もありがとうございます。少しでも作品を楽しんでもらえたら嬉しいです。


コメントなど、いつも元気をいただいています。お返事はほとんど返せていませんが制作の励みになり、今後も絵を描くことでお返しが出来たらと思います」

 
 

tono先生の最新作品情報と商品化企画は、ホビーテレパにて告知していきます。ぜひお楽しみに!


ホビーテレパ運営会社の株式会社ジニヤズでは、若手クリエーターたちの作品や発想、活動をインタビューを通して世界中の多くの人々に伝えることを応援しております。


多言語(日中英)翻訳と情報発信のサポート、ビジネスチャンスのクロージング斡旋も行っております。インタビューや業務提携などのご希望がある方は、お気軽に「お問い合わせ」までご連絡くださいませ。

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