【テレパ実物レビュー⑭】JOYTOY暗源シリーズ「アイアンレッカー07」&「アイアンレッカー08」で、ロボットとフィギュアのマリアージュを味わい尽くせ!

 中国に本拠を置くフィギュアメーカー、JOYTOYの看板シリーズが「暗源」です。このシリーズは1/25スケールで全身フル可動する小さなフィギュアと、それが搭乗できるロボット兵器が主軸。むちゃくちゃ雑に言うと、『タイタンフォール』みたいなフィギュアとメカで遊ぶことができまっせ、というシリーズです。


 何が大事ってこの1/25というスケールがキモでして、これより小さいとフィギュアのパーツが細かくなりすぎて遊んだりカスタムしづらくなるし、かといってこれより大きいとロボットが巨大になりすぎて石油王じゃないとコレクションできなくなります。日本メーカーの商品だとコトブキヤのプラモデル「ヘキサギア」シリーズが1/24スケールですが、あれも大型メカとフィギュアを絡めて遊ぶのが楽しいというシリーズでした。フィギュアとロボットで遊ぶためには絶妙なサイズ感であり、これによって高いプレイバリューを実現しているのが「暗源」シリーズなのです。

「アイアンレッカー07」の箱。側面の四角で囲んである表記の感じとか、ちょっとマシーネンクリーガーっぽい

こちらが「アイアンレッカー08」。基本デザインは「07」と同じながら、「地上用の機械なんだな〜」というのはわかる

箱はJOYTOYおなじみのパカッと前方に開くやつ。高級感〜


 このシリーズは発売ペースがやたらと早く、もうすでにかなりの数の商品が販売されています。その中から今回紹介するのは「アイアンレッカー07 スペース戦闘メカ」と「アイアンレッカー08 ヘビーエアボーンメカ(熱帯雨林戦闘型)」。名前から分かる通り、基本的な構造は2体とも一緒。外装パーツの一部と塗装を変えることで、地上用と宇宙用という違いを表現しているアイテムです。

箱の中身は両方とも似たような感じですが、「08」の方のガトリング砲が目をひきます

一応外装はくっついた状態でパッケージされていますが、箱の中で取れていることもあるので、各自頑張って組み立てましょう

説明書も付属しているので、困ったらこれを見るべし


 箱を開けてみると、中にはロボット本体とパイロットのフィギュア、そして武器や背負いもの、細かい付属品などが入っています。箱の中でロボットの外装が取れたりしていることもあるんですが、基本的なパーツ配置を書いた説明書が入っているので、それに従って外装を取り付ければOK。また、簡単な組み立てが必要な部分もあります。

「07」は宇宙用ということで、ホワイトを基調にした塗装。グラデーション塗装のおかげで、のっぺりした印象になっていないのに注目

「08」はミリタリーっぽい色合いながら「ガトリング砲を黄色にする」という裏技でポップさもプラス。ガトリング砲をこの色にするって決めた人、優勝です


 というわけで組み立てを済ませると、全高およそ30㎝ほどのロボットが完成! 1/25とはいえ、ボリューム感はかなりのものです。ロボットの見た目としても、「球体状のコクピットの周囲に腕の付け根が挟まったフレームが配置されている」という構成はけっこう面白い。そしてなにより、塗装がうまい! パーツ表面の段差になっている部分やエッジ部分に濃いめのグラデーションがかかっているような、ちょっとMAX塗りっぽい雰囲気で仕上げられております。大きいロボットを間伸びした印象にしないための仕上げだと思うんですが、この塗装のおかげで兵器らしいスパルタンさと「高級なオモチャだなあ!」という雰囲気が漂っております。オタクは全塗装のオモチャを見ると「高そうだな~」と思う生き物なので……。

肩は前後に大きくスイングできます

指は全関節が可動。ジャンケンもできるぞ

「07」の方の指も、ガバッと大きく開きます


 全身の関節は基本的にはくまなく可動。足首にも横に倒せる軸が設けられているので、接地も良好です。また、肩は付け根から前後にスイングできるようになっているので、「アイアンレッカー08」についている大型のガトリング砲のような、両手持ちが前提の武器もグリップできます。そして両手の指は全関節がグリグリ可動。ただ、武器を保持するための固定用ダボのようなものはないので、重ための武器を持たせるとぐらつきがちです。指の可動と武器の保持の問題は本当に悩ましく、いまだにちゃんとした解決策が出ていないんですよねえ。

前方のハッチを大きく上に開けると、中にはコクピットが!

操縦用っぽいディスプレイもあります

背面にはちゃんとシートのクッションも用意

ロボットのオモチャに同じスケールのフィギュアが乗ってると……楽しい!


 「アイアンレッカー07」も「08」も、胴体の前後を大きく開いてフィギュアを乗せるギミックを搭載。機体前面の球体状のハッチがバカンと上に跳ね上がり、バックパック部分が後ろに開きます。中には、操縦用であろうディスプレイと、シートの彫刻が。正直コクピット内はけっこう簡素、工事現場のクレーンかな……というくらいの情報量ではありますが、しかしやっぱりメカの中にパイロットの人形を詰め込めると独特の嬉しさがありますね。

フィギュアの顔がこのサイズとしては異常なくらいよくできているのだ

1/18フィギュアと同じくらいよく動く  そして大事なのが、1/25サイズのフィギュア。このサイズでもしっかり動き、武器を持たせてポーズを取ることが可能です。特に「アイアンレッカー07」に付属しているパイロットのヘッドはやたらとよくできててビックリ。濃いめの肌色で成形した樹脂の透明感を生かしつつ、目・鼻・口などの窪んだ部分に薄くスミ入れして陰影を表現。人間の皮膚って実は表面がうす~く透けており、それを表現できると一気に生々しくなるものでして(だから表面が光を透過する蝋で人形を作るとリアルになる)、このフィギュアは1/25というサイズながらそれをやっております。この顔の生々しさは素直にすごい。ぜひ実物を見てほしいポイントです。

ッカ〜! たまんねえなあ!


 で、フィギュアも各部が動くので、当然ながらロボットと絡ませた遊びが捗ります。フィギュアのデザインもロボットに合わせたものになっていて、横に並ばせたりコクピットに立たせたりしても違和感がないのがポイント。「こういう遊びができたら嬉しいだろ?」という、JOYTOYの企画者の声が聞こえてくるようです。嬉しいよ、ありがとう……!


 とはいえ、ここはちょっと厳しいな……というポイントもないではありません。まず、ロボットの外装パーツがけっこう脱落しやすい。外装を取り付けるためのダボの太さがダボを受ける穴と合っておらず、そのまま組み立てるとパーツがポロポロ落っこちるような箇所がちょいちょいあります。また、股関節の軸が固定されておらず、ポーズをつけている際にいきなり脚が付け根から抜けることも。関節でないなら、もう瞬間接着剤とかでガチガチに固めた方が精神衛生にいいと思います。

この関節が硬い! 2022」受賞確実……というくらい、背面のアームの可動軸が硬い


 反対に、パーツを固定する軸が固すぎる箇所もあります。背面の武器を保持するアームなどは塗装済みのパーツを自分で組み立てる設計ですが、全体に塗料が吹き付けられた軸を同じく塗料が塗られた穴に突っ込む必要があるので、可動部にまったく余裕がありません。ギッチギチに固まっちゃってるので、動かすことはおろか組み立てるのも一苦労。組み立ての際には、模型用のヤットコやピンセットペンチがあった方が楽だと思います。

 あと、やっぱりちょっとディテールが大味な部分も。これはもう大きめのオモチャあるあるなんでしょうがない気もするんですが、遠目に見るとかっこいいんだけど、近くで見ると「あれ? ここってもう少し作り込んであってもいいな……」という箇所がなくはない。装甲の表面とか、もうちょいデコボコがほしいな~という気持ちがあります。あと、これも仕方ないといえば仕方ないんだけど、割と目立つ場所にバコンと大きな肉抜きがあったりする。デザイン自体はいいだけに、ちょっと悔しいポイントです。

とはいえ、意欲的なオモチャです  というわけで、色々と改善して欲しいところはなくもないものの、全体的にはリッチな仕上げと遊びごたえが楽しめるオモチャだね、といった感じ。色々文句も書きましたが、全塗装で全高30㎝程度のロボットとフィギュアのセットが1万円ちょいなんで、そもそもかなり安いんですよね、これ。そう考えれば、「だったら多少作りが甘くても仕方ないか!」という気持ちに。また、1/24スケールのアクションフィギュアは現在開拓が進んでいるジャンルであり、前述のヘキサギアなど並べて遊べるアイテムもちょっとづつ増えております。そのあたりと絡めて遊んでも楽しいかも。モダンなSFやFPSが好きな人ならグッとくるオモチャだと思うんで、この見た目にピンときたら即買いで大丈夫だと思います!

 

商品情報:

JOYTOY アイアンレッカー07スペース戦闘メカ

JOYTOY アイアンレッカー08 ヘビーエアボーンメカ(熱帯雨林戦闘型)

ブランド:JOYTOY

商品カテゴリ:アクションフィギュア

発売時期:2022年3月発売

作品名:暗源シリーズ

素材:PVC&ABS

スケール:1/25

サイズ:メカ全高約220mm、兵士全高約75mm

©JOYTOY

 

■ライタープロフィール

ニックネーム:しげる 出身地:日本・岐阜県 自己紹介:フリーライター。ホビー誌などでいろいろな原稿を書く傍ら、毎月けっこうな量のオモチャを買って遊びながら暮らしています


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