私蒼人による実物レビュー第6弾。今回はJOYTOYの手掛ける闇源シリーズの派生形(?)、「闇源Source」と銘打たれたシリーズより「スチールボーンH05 重火力メカ グレイタイプ」です。
※闇源シリーズを扱った前回の記事も是非参照してみてください
まず商品の公式写真を見てみます。
で、実物パッケージはこんな感じです:
アイアンレッカーシリーズのパッケージにはイラストが採用されていましたが、スチールボーンシリーズの本商品パッケージにはキットの写真が採用されています。
前回・前々回紹介したアイアンレッカーシリーズの2機は量産兵器然としていながらも、どこかキャラクター性のあるフェイスパーツをしていました。しかし今回紹介する重火力メカは無機質なカメラアイの顔。極限までキャラクター性が排除され、いかにも「兵器」といった佇まい。
パッケージを開けるまではAIによる自律行動型兵器なのかと思っていたくらいで、パイロットフィギュアが入っていることに驚きました。
パイロットはマフラーを巻いたナイスガイ。手に持った白いケースには赤い十字がプリントされていて、「彼は衛生兵なのかな?」と思いましたが、感情を感じさせない頭部パーツを備えた機体は先に紹介した2機種よりも殺戮マシーン感が強く、そのアンバランスさにゾクゾクします。
(迂闊ながら白いトランクケースの写真を取り損ねておりました)
本機もマニュピレータは4本指で、精密性よりもパワー重視の設計思想が透けて見えますね。
コクピットはこのような作り(※見やすいように胸部装甲と頭部を取り除いてあります)。
スチールボーンシリーズに該当する本機はインテリアもかなり簡素で、前回・前々回紹介のアイアンレッカーシリーズのほうが操縦性は高そうです。
一方の本機はコクピットの前後が大きく開閉するため、機体への乗り降りは楽そうですね。
パイロットをコクピットに搭乗させてみました。大き目のバックパックを装備したままだと座りが悪いので、バックパックを取って着座させたほうが良さそうです。
頭部の後ろ、コクピットを前面からカバーする部位は開閉が可能です。
内部には5mm穴とアイアンレッカーシリーズとも共通の十字のコネクターが。
このコネクターを介してキャノン砲を装備することで、機体内部から砲塔がせり出してきた様子を再現できます。(今まで触れたJOYTOYの商品はプリントミスに当たったことはなかったのですが、今回は胸部装甲のプリントが天地逆になっていました。)
マニュピレータはガトリング砲に置換することができます。
武器腕は浪漫!
無表情なメカが武器腕やら何やらで全身に武器を装備しているのって最高ですよね。性癖に刺さる人、僕以外にも絶対いると思います!
形状比較のため、右肩の装甲をこちらに持ってきました。
先程砲塔がせり出してきた部位の装甲と、肩部の装甲が非常に似た形状をしているのが分かるでしょうか。こう言った各部のパーツが韻を踏むように似たパーツで構成された作りをしているのは非常に僕の好みです。
また、こちらの部位は装甲を持ち上げると隠し腕が出て来ます。
隠し腕の先は5mm径になっているので、何かを掴むことが出来ます。
武器腕の径は5mmなので、腕部のみならず全身各所に付け替えが可能です。
両肩に担ぐように装備するとシルエットにも変化が出て面白いですね。武器腕の機体は武器腕のみ付属していれば良さそうなものですが、本商品はマニュピレータと武器腕のコンパチ仕様。
これだけで格段にプレイバリューが上がっており、この仕様を考えてくれた担当者は非常にホスピタリティが高いですね。
横から一枚。
「鳥足」や「逆関節」と呼ばれる脚部構造です(明確に言えば両者は別物なのですが、それはまた別のお話)。
脚部は可動部が複雑に組み合わさっており、骨太なシルエットに似合わず可動域はかなり良好です。
ガトリングには赤やオレンジと言った目立つカラーが配されていて目を引きます。
また、この角度から見るとマニピュレータが前回・前々回に紹介した2機よりも指が太めに造形されていたり、籠手の形状が異なるのが分かります。
(前回紹介した重装メカの腕部~マニュピレータがこちら。見比べてみると違いが顕著です)
ガトリングを一門だけこの位置に装備するのも僕のお気に入りです。
バックショットです。全身の無骨なシルエットに痺れます。
1つ前の画像で紹介した右に一門だけガトリングを装備した姿ですが、バックショットを見ていただくと接続方法が分かると思います。
右にのみ(人体でいうところの)肩甲骨辺りの位置に凸ジョイントが配置されており、ガトリング後部の凹ジョイントと接続しています。
このように5mmジョイントが全身各所に配されているため、カスタマイズの幅が非常に広いのが嬉しいですね。
四股を踏んでみました(写真だと伝わりづらいですが、右脚が接地しています)。
適度な関節強度により、バランスさえ取ることができれば片脚で充分に自重を支えることが可能です。
以上、重火力メカの紹介でした。
前述の通り韻を踏むように類似の形状をした装甲が肩部と頭部後ろに配されているところは、機体のデザインに音楽的なリズムを感じる部分でもあり、僕の好みです。
そして僕は本機の外見から、新作が永らく登場していないことで多くのファンが続編を待望している名作国産ロボットゲーム、「アーマード・コア」が想起され、本機の戦いの様子が一気にイメージできました。このゲーム、飛んだり跳ねたりを繰り返しながら敵機との適切な距離を取りつつ戦うのがセオリーなんです。(そして何を隠そう、本作のゲームプレイを通じて僕は逆関節メカの魅力を知りました)
前回・前々回と続けて紹介したアイアンレッカーシリーズの2機はある種のキャラクター性を備えたところが魅力でしたが、今回の重火力メカはキャラクター性を極端に排除したフェイスデザインと無骨な武装が非常にクセになるデザインをしています。
キャラクター性が低いということは、裏を返せば自分独自のカスタマイズに対して可能性が開かれているということが言えます。組み換え遊びが得意な方は是非購入して、オリジナルのカスタマイズを楽しんでみてください。
カスタマイズ意欲が刺激されること請け合いです!!
【仕様紹介】
メカ:9.05インチ(23cm)
パイロット:3インチ(7.50cm)
1/25スケール
プラスチック製
高強度連結構造
取り外し可能なアーマーピース
パイロットフィギュアがコックピット内搭乗可
メカ裏側に武器を取り付けできます
【内容物】
「スチールボーンH05 重火力メカ グレイタイプ 」メカフィギュア×1
アーマー×1
ガトリングガン×2
機関銃×1
ミサイルランチャー×1
パイロットフィギュア×1
ヘルメット×1
スカーフ×1
機関銃×1
ピストル×1
ベルト×1
ユーティリティベルト×1
レッグホルスター×1
レッグアーマー×1
©JOYTOY
■ライタープロフィール
ニックネーム:蒼人
出身地:日本・神奈川県
自己紹介:帰宅後に家事の合間を縫ってプラモ製作に勤しむリーマンモデラーにして毎週末劇場に足を運ぶ映画マニア。
TBSラジオのヘビーリスナーかつハガキ職人でもあります。
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