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【テレパ実物レビュー①】核誠治造「ROBOT BUILD」シリーズ “侍羅”(SILA)&“兵蟻”(SOLDIER ANTS)/大陸産のハイエンドトイは想像以上のクオリティだった!

話題のホビーアイテムを実際に触って遊んでみた生の感想をお伝えする【実物レビュー】シリーズ。 今回は「核誠治造」が手掛ける「ROBOT BUILD」より、侍羅(SILA)と兵蟻(SOLDIER ANTS)をご紹介します。

筆者は同シリーズに触れるのは初めての体験。

今までは主にプラモデルや国産メーカーのアクショントイ(S.H.フィギュアーツやFigma、トランスフォーマー、ROBOT魂など)、そしてアメリカのアクショントイ(ハズブロ社のマーベルレジェンド、STAR WARSブラックシリーズなど)には触れてきたものの、大陸産のフィギュアに触れるのは初めてなだけに開封前からワクワクです!


まずはパッケージから見ていきましょう。






「侍羅」は漢字圏のメーカーからの発売だけあって美しい書体で機体名がプリントされている点が好印象。

毛筆で書かれた「侍羅」とは全く異なるメカニカルなフォントで機体名がプリントされた「兵蟻」。

パッケージ開封前から両者のキャラクター性の違いが垣間見えるのが面白いですね。


続いて各商品の内容を見てみましょう。

こちらが侍羅の内容物の全てです。




①本体

②ハンドパーツ※本体にデフォルトで取り付けられている握り手を含め計4種

③二振りの刀(打ち刀と脇差し)と鞘

④ちょんまげ(後述)

⑤網笠の垂れパーツ×6(後述。ブリスター左上袋入り。)

⑤キャラクターカード

⑥「核」のロゴ(※シリーズ共通のアイテムとして封入されているようです)




侍羅の魅力は何と言っても全身を彩る美しいクリアブラックの装甲パーツと、各所にちりばめられた金色のマーキングでしょう。

胸部の家紋、そして大袖(肩を守る鎧)にプリントされた縫い目を思わせるラインが目を引きます。

網笠にプリントされた「風林火山」の文字も美しいですね。

Rのかかった装甲に施されているにもかかわらずズレなくプリントされている点に注目。本品が高い印刷技術に裏打ちされた商品であることを物語っています。





網笠からは鋭い刃のようなパーツを最大6つ垂らすことが出来ます。

この6つの垂れの配置は等間隔では無く、人体で言う僧帽筋の前後に逃がしやすい位置に配されている点は非常にホスピタリティを感じる部分です。


構造を把握しやすいよう、大袖を外した状態で本体を横から捉えてみました。

股関節の真上に腰部〜腹部があり、腹部から上斜め後ろに胸部が配されるという特異なデザイン。




左足を外してみました。

侍羅は「体幹」に当たるパーツ(前述の股関節〜胸部に当たる一連の構造)は軸関節、四肢の付け根と足首・手首・首がボールジョイント接続となっています。


ボールジョイントは六角軸の凸部に凹部=ボールを組み合わせることでオス側を構成します。

この六角軸には径を表す数字が刻印されており(上の写真では股関節のボールに「7」という数字が刻印されています)、おもてなしを感じます。


全身の中で股関節のボールジョイントが最も大きく、直径は12mm。全身の関節強度はかなり強めですが、径の大きさに比例してこの股関節が最も強固ですね。




「全身これ可動軸の塊」とでも言うべき構造の侍羅。他のフィギュアでは見たことも無い、こんな変態的(※褒め言葉)な可動すら可能です。


今、国内のロボットフィギュアはボールジョイントから軸関節に移行が進んでいます。

「関節強度が強い」、「全身関節の塊」、「動きすぎるくらい動く」という特徴から、本商品で狙ったとおりのポーズを取らせることはそれなりの慣れが必要だと思います。ボールジョイントは可動の自由度が高すぎて素立ちを決めようとすると左右で手と足の角度が微妙にズレてしまう……というのがその理由です。


しかし、静的なポージングが難しい一方で、動的なポーズを取らせたらピカイチですね。

軽やかに疾駆するようなポーズが面白いように決まります。



大袖は片側1パーツ構成でも良さそうなものですが、3パーツ構成で大変立体感のある仕上がり。



大袖を装着し、網笠の代わりにオレンジクリアーのイカしたチョンマゲを装備。腰には二振りの刀を差してみました。



刀を握るハンドパーツは2パターン用意されているのが嬉しいところ。

二の腕に対しほぼ直角に構えたものと切っ先を相手に向けるような角度のものが用意されています。


特に後者が僕のお気に入り!


手首のボールジョイントの可動と合わせれば、ピタリと相手に切っ先を向ける芝居もバッチリ決まります。


柄は持ち手のハンドパーツと一体成形。刀を持ち替えるのではなく、刀身と柄のお尻側を入れ替えるという形式をとっています。


柄の前後の径が同一である為、逆手持ちも容易に出来てしまうのが嬉しいポイント。



さて、一方の兵蟻も見ていきましょう。


①本体

②リモコン

③キャラクターカード

④「核」のロゴ


封入された状態でフル装備といった体で、オプションは殆どありません。

「華奢な下半身に圧倒的なボリュームの上半身」というアンバランスさが魅力の本機。


全身にクリアパーツが配されていた侍羅とは異なり、クリアパーツの使用は限定的。

侍羅は全身に施されたゴールドのタンポ印刷が良いアクセントになっていましたが、兵蟻はオレンジ色のプラパーツがアクセントの役割を担っているように感じます。



横から見てみましょう。

腕部のクローパーツは180度回転することで爪を前に向けた攻撃形態を再現できます。

多重関節構造の脚部は見た目よりも柔軟に可動しますが、トップヘビーな機体構造の割りに接地面積が小さいため、スタンドがあると安心してブンドドが楽しめることでしょう。


本体及び外付けのクローの鋭さに注目してください。

キンキンに研ぎ澄まされたかのような鋭いパーツの数々は、年齢層が高めに設定された商品にのみ許された特権です(※対象年齢が低めに設定されているバンダイガンプラを例に取ると、アンテナパーツなど突起部に「フラッグ」と呼ばれる部位がついていたり、アンテナ以外のパーツのエッジもシャープさを敢えて抑えてあったりしますよね。ファンからは「バンダイエッジ」と呼称されています)。



真後ろから本品を見てみると各所のマーキングがよく見えますね。

また、この角度からはクリアブラック、グレー、オレンジ、クリアオレンジ、黒……と色彩に富んだパーツで構成された機体であることも分かると思います。


二体揃い踏みで一枚。



パッと見では同じシリーズの機体だと言われても信じられない程にシルエットが異なるのが面白いところ。

しかし、「クリア装甲・全身のマーキング」という分かりやすい共通点以外にも「設地面積が狭めの脚部」「末端肥大気味な武装配置の腕部」という点で共通しており、通底した哲学を感じます。


同一の径を用いているため、シリーズ間の別機種同士でパーツの組み替えが可能なのがROBOT BUILT最大の魅力。実際に組み替えた例を見ていきましょう。




兵蟻に大袖を、侍羅に大型クローを装備。



兵蟻のアームを侍羅に装備してパワーローダー風に。

柔軟な可動性の恩恵から侍羅本体の腕と兵蟻のアームパーツをピッタリ同じ角度に保持することも容易なため、マスタースレーブ感を楽しめます。



外付けアームに大袖を装備するのも良いですね。防御はアームがオートで行い、本体は攻撃に専念する……などと妄想が捗ります。


関節強度がかなり高めに設計されているというのは前述の通りですが、これだけの重量が上半身に集中しているにもかかわらずスタンドの補助無しに自立できるのは驚嘆に値します。

「組み替え遊びをして重量バランスが大きく変化しても自重に負けない関節強度を保つためには、股関節に直径12mmのボールジョイントが必要だったのだ」と実際に手を動かしていて気付きました。

(※勿論、股関節のボールジョイントのみならず全身の関節強度が強いからこその保持力です。アームを肩から生やしているのに肩部のボールジョイントの保持力が負けていません)


クロー×クロー×ソードで超攻撃的なスタイルに!




兵蟻のハンドパーツは脚部に持ってくると恐竜のようなシルエットになる上に安定性も増して良いですね。

ゲーム○ーイを彷彿させるリモコンを6インチ(1/12)のアクションフィギュア(バンダイ S.H.フィギュアーツ)とに持たせてみるとサイズ比はこんな感じ。



ポージングの幅広さと組み合わせの多様さで、開封してからあっという間に3時間ほどが経過していて驚きました。


キャラクターカードに描かれた人物との対比に基づくと、侍羅は全高6m程、兵蟻は同4m程といったところでしょうか。

実物は6インチフィギュアよりも大きめのサイズ感なので、手持ちのフィギュアを守る存在としてブンドドすると楽しいと思います。


多様な選択肢がある美少女アクションフィギュア、今や飛ぶ鳥を落とす勢いで各社が覇権争いに励んでいるガールプラモと組み合わせることもオススメです!(筆者は該当の商品を持っていないのでオジさんとの組合せになってしまいましたが)


ただし、ガールプラモとの組合せの際に一点注意していただききたいのは、国産プラモデル業界に多い3mm軸に対応したパーツがないこと。

3mm→5mmの変換パーツを持っている場合は対応出来ますが、基本的にはパーツの直接装備は難しいものだと覚えておいてください。

逆に5mm軸が多く採用されているトランスフォーマーなどは組み合わせて遊ぶことが出来そうです!


集めれば集めるほどパーツの選択肢が広がり、組み合わせの自由度が増していく本シリーズ。

一つ手に入れたら二つ目、三つ目が欲しくなること請け合いですので、まずは是非最初の一体をご自宅にお迎えください!

 

商品情報:


ブランド:核誠治造

商品カテゴリ: 塗装済み完成品アクションフィギュア

発売時期:2020年11月発売

作品名:駮機製ROBOT BUILD

素材:PVC&ABS

サイズ:全高約165mm

©核誠治造

 


■ライタープロフィール

ニックネーム:蒼人

出身地:日本・神奈川県

自己紹介:帰宅後に家事の合間を縫ってプラモ製作に勤しむリーマンモデラーにして毎週末劇場に足を運ぶ映画マニア。

TBSラジオのヘビーリスナーかつハガキ職人でもあります。

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