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漫画やゲームで日本でもお馴染み中国神話の「楊戩」大型スタチューがInfinityStudioから新登場! 改めて天才道士の魅力を徹底紹介!!

ハイクオリティな大型造形物として有名な中国造形スタジオ・Infinity Studioから、オリジナル神話シリーズの新商品「楊戩(ようせん)」が発売されます。


楊戩は、中国古代の殷周革命を題材にした小説『封神演義』に登場する道士です。『封神演義』は日本でも小説や漫画の題材になっているので、見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?


今回は新商品スタチューの発売に因み、『封神演義』の人気登場人物・「楊戩」の魅力についてご紹介します。



「封神演義」のあらすじをおさらい


楊戩の魅力について解説する前に、まずは「封神演義」のあらすじをおさらいしましょう。


「封神演義」は、中国・明の時代に書かれたとされる小説です。仙人が登場し、宝貝(パオペイ)と呼ばれる武器を持って戦ったり、妖術を使ったりとファンタジー要素が多いのが特徴とされています。


一方、史実に乏しい点や作内で矛盾する点も見られ、同時期に生まれた『西遊記』や『三国志演義』などと比べると、文学的評価は劣ると評されることも多いです。


しかし、壮大なスケールや魅力的な登場人物などが民衆に広く受け入れられ、当時信仰が盛んであった道教にまで影響を与えることとなりました。


『封神演義』の世界


『封神演義』では、世界は仙人や道士の住む仙界と、人間が住む人界に分かれています。

さらに仙界は人間にルーツを持った仙人・道士のいる崑崙山の「闡教」とその他の動植物、森羅万象に由来する「截教」に分かれていました。


人界において、時は殷の紂王の時代。名君と名高い紂王でしたが、後宮に入ってきた妲己(中身は狐狸の精)に籠絡され、次第に暴政を行うようになってきていました。


一方崑崙山では「封神榜」が作られました。これは、来るべき殷周革命で戦死し、その魂が神に封じられる(封神される)べき仙人や人物のリストのことです。そして、この「封神」を遂行する天命を受けた道士こそ、主人公の太公望(姜子牙)だったのです。

『姜子牙』光線彩条屋影業(2020年に上映した中国の3Dアニメ映画)



「闡教」・周 VS 「截教」・殷


崑崙山を降りた太公望は、周を補佐するべく文王、さらにその子武王に仕えて殷に対抗しました。殷の太師である聞仲は、かつて截教に属する仙人でした。聞仲はなかなか決着のつかない戦況を打開するため截教の仙人に加勢を求めます。こうして殷周の戦いは、仙界、人界を巻き込みながら、闡教と截教の代理戦争へとエスカレートしていったのです。



楊戩とは?


楊戩とは、前述のとおり『封神演義』に登場する道士で、主人公・太公望(姜子牙)の右腕として活躍します。数多くの登場人物がいる『封神演義』の中にあって、中国だけでなく日本でも人気の高い楊戩。ここでは、天才道士・楊戩の魅力をご紹介します。


多くの作品に共通する抜群のビジュアル


楊戩は一般的に、眉目秀麗な姿であるとされています。つまり、かっこいいのです。


中国には楊戩が出てくる作品が日本以上に数多くありますが、ほとんどの作品において楊戩は筋骨隆々というよりはスマートで容姿端麗なビジュアルで登場しています。


下で詳しく説明している日本作品に登場する姿を見ても、ビジュアルの良さが人気の秘密であるのは間違いないと言えます。


仙人にも匹敵する強さと特殊な妖術


楊戩は、額に三只眼(第三の目)を持ち、刃先が3つに分かれた「三尖両刃刀」という柄の長い刀で戦う姿で描かれるのが一般的です。また、袖の中には非常に攻撃力の高い神犬・吠天犬を潜ませています。

さらに『西遊記』に登場する孫悟空と同じ、七十二変化の術などの妖術も使いこなし、修行中の身である道士を名乗りながら、実際は仙人と同等、もしくはそれ以上の活躍を見せるのです。


そのため、楊戩はしばしば「天才道士」とも呼ばれます。


肩書とは裏腹な実力を持ち、太公望を助けていく姿は楊戩の魅力の一つです。


さまざまな中国神話に登場する武神としての側面


楊戩は、道教の武神・顕聖二郎真君として『封神演義』以外にも、『西遊記』などにも登場しています。


『西遊記』では道教一二を争うほどの強者として、暴れまわる孫悟空を見事に捕らえています。その他にも様々な作品に登場し、中国においては魔物を退治してくれる神としても良く知られているのです。


このように、『封神演義』以外の多くの作品内でその活躍が楽しめるのも、楊戩を知る上での楽しみの一つと言えるでしょう。


楊戩は日本作品にも数多く登場している?


『封神演義』は、同時代に書かれた『三国志演義』や『西遊記』と比べると、日本での知名度ではやや劣ります。


しかし、オマージュやゲームのキャラクターとして、実は数多くの作品に取り上げられているのです。


楊戩もまた、以下に紹介する作品などに登場しています。それぞれの作品に登場する個性的な楊戩の中から、お気に入りを探してみるのも楽しいかもしれません。


①封神演義(安能務訳)/小説

●封神演義(上) (講談社文庫) 文庫 / 安能 務 (翻訳)


安能務によるリライト小説で、日本でもっとも有名な、『封神演義』を題材にした小説と言えます。原作に比べると、著者の意訳が所々に見られているようですが、日本においてはこの小説を契機に『封神演義』の世界にどっぷりはまっている人も少なくありません。


この小説の中の楊戩は仙界一の美しさを持つ、竜吉公主にも気に入られてしまいます。

原作にはない場面ですが、楊戩の魅力がよく伝わる場面と言えます。


②封神演義(藤崎竜作)/漫画・アニメ

●封神演義 1 (ジャンプコミックス) /藤崎 竜 (著)


1996~2000年に掛けて集英社の『週刊少年ジャンプ』にて連載されていた作品です。①のリライト小説を踏まえ、さらに独自の解釈が入れられた内容になっています。日本で『封神演義』と聞くと、この作品を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。きれいな作画とコメディ要素も含んだ内容で人気を博し、後にアニメ化もされました。


こちらの楊戩は、仙人を名乗らず道士として修行を続けるストイックな姿から、変化の術で完璧な女装を披露したことから女装癖を疑われるなど、振れ幅の大きなキャラクターです。出自にも多くの謎を秘めており、物語の中でも主な登場人物として活躍します。


③無双OROCHI3 ULTIMET/ゲーム


●無双OROCHI3 Ultimate/コーエーテクモゲームス (Nintendo Switch/PlayStation 4) 


『無双OROCHI3 ULTIMET』は、コーエーテクモゲームスから発売されたプレイステーション4、Nintendo Switch、Steam用ソフトです。全世界を滅ぼそうとするオーディン軍と、その企みを阻止し世界を救うべく戦う連合軍の戦いを描いた作品です。


この作品の中にも楊戩が登場しています。


楊戩は異世界の騒動を収めるために仙界から参戦した道士とされています。常に冷静沈着で、洞察力にも秀でたキャラクターとして描かれています。

 

Infinity Studioから発売の「楊戩」がかっこいい!


インフィニティスタジオは「哪吒」「孫悟空」につづき、中国の神話や伝説から登場する古典的なキャラクターの造形商品を創作し続けてきました。今回はInfinity Studioオリジナルシリーズ新作・二郎神楊戩をリリースいたします。


「二郎神」としても知られる楊戩は、中国神話がテーマとするテレビドラマや映画・絵画などに頻繁に登場します。通常、額に縦長の第3の眼を持ち、鎧をつけた武人の姿で描かれます。変化の術を得意とし、武器は先が3つに分かれた大刀である三尖両刃刀(さんせんりょうじんとう)(別名を二郎刀)と弓、そして哮天犬(こうてんけん)という名の神犬と鷹をつれています。


今回の「Infinity Studio オリジナル神話シリーズ・楊戩 1/4スケールスタチュー」は、『西遊記』中楊戩が天界で暴れる孫悟空と対峙し、南天門を守る勇敢な姿勢を再現しました。天兵天将をリードし、哮天犬を先頭に立たせる鮮烈で力強き姿は、造形商品好きなら誰しも思わず胸が熱くなる仕上がりになっており、一見の価値がありますよ。

Infinity Studioでは、「楊戩」以外にも中国神話をモチーフにした造形商品を多く発売しています。大型造形商品に得意するスタジオの作品とあってどれも素晴らしいので、気になった方はぜひ公式HPもチェックしてみてください。


今まで中国神話に馴染みがなかった方も、これをきっかけに、奥深い中国神話の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?

 

今回発売する商品の詳細はこちら!

・ブランド:インフィニティスタジオ

・商品カテゴリ:塗装済み完成品スタチュー

・発売時期:2022年Q4発売予定

・作品名:オリジナル・神話シリーズ

・素材:ポリストーン、織物、PVC、金属

・コンセプトデザイン:朱佳麒 Orange.Z

・原型制作:インフィニティスタジオ

・スケール:1/4スケール

・サイズ:高:約770㎜ 横:約750㎜ 長:約560㎜

©infinitystudio

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