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【テレパインタビュー⑬】米国と香港の造形精鋭たちが結成したBJDブランド「Aimerai」にじっくりと話を聞いてみた♪


■メーカープロフィール

・会社名:Aimerai Designs Limited

・ブランド名:Aimerai

・公式ツイッター:@AimeraiDesigns

・住所:中国香港&中国広州

・設立:2014年











■人気商品一部


多国籍のクリエイターたちが鎬(しのぎ)を削る精鋭クリエイティブ集団


──ブランド名の意味と会社成立の経緯を教えてください

(※以下内容は、Aimeraiマーケティング担当のPasu Lau氏にお話を聞きました)


「弊社は2014年に設立されました。ブランド名の「Aimerai」とはフランス語の「愛慕」(Jet’aimerai)という単語から名付けました。弊社のチームはアメリカ、香港と広州から集結した多国籍のBJD業界ベテランスタッフです。私たちの理想は、国際的な視野を持ち、グロバールな業務連携によって、東洋と西洋の文化がうまく融合したオリジナル性と芸術性に優れた作品を世の中に送り出すことです。またドール制作においてクオリティーと表現のクリエイティブ性にはすごくこだわっています。ドールオーナー様に、素敵な商品をご提供できる自負を持っています」


──Aimeraiのチームメンバーをご紹介ください


「Aimeraiの主要メンバーは、ブランド代表のIda、マーケティングコンサルタントのPasu Lau(Idaの夫でもあります)、あとは人形デザイナーのHannahの3名です。その他に造形デザインと撮影のプロも数名います。みんなが自分を強みを生かしてチームワークの形で商品を作っています」


──Aimeraiの各メンバーに自己紹介をお願いできますか?


Ida:「私がBJDドール業界に入った理由は、夫のPasu Lauの影響を受けたからです。彼が日本アニメとBJDドールのマニアでしたから、私も興味を持ってBJDの情報を集めはじめました。その時は2002年頃でしたね。私は元々キャンドルのアーティストでしたので、ドールの知識を身に付けたところ、BJDドールの開発と生産プロセスは、実はキャンドル芸術ととても似ていることが分かり、とても驚きました。具体的に言いますと、金型と素材の部分はとても似ています。自分の過去の経験を生かして新しいものにチャレンジしてみようと思いながら、2005年に自分のBJD会社を創立しました。ブランドの名前は「JollyPlus」です。翌年から自分のBJD商品も販売し始めました。ただ、2010年の末、一時的に会社をストップしました。幸い、2014年にデザイナーのHannahやほかのスタッフと出会うことで、新しいBJDドールブランドの「Aimerai」の設立ができました」


Hannah:「私は幼い頃から芸術を学んできました。大学の専攻もビジュアルデザインでした。BJDドールのことについては、学生時代の時、雑誌を通して情報を入手しました。私にとって幸運なことは、卒業後初めての仕事は、BJDの大手会社でプロの人形彫刻師のアシスタントをしたこと。ここで経験を身に付けながら、自分なりに、もっとユニークな、芸術的なBJDドールを作りたいと思いはじめました。その情熱からIdaとほかのスタッフと出会った後に、一緒にAimeraiを立ち上けました」



──Aimeraiはグローバル的に活躍していますが、海外、特に欧米のBJD企業との協力関係が多いようです。その辺りを少し紹介してくれませんか


「ありがとうございます。弊社はアジアの他の国と欧米諸国に各代理店様経由で商品販売を展開しています。また有名なドール衣装専門ブランド会社「CODENOiR社」とはビジネスパートナーの関係です。CODENOiR社からハイクオリティのドール用ウィッグ、服と靴などBJDパーツをご提供して頂くことで弊社が望む形でのドール商品が仕上げられました。また、CODENOiR社と一緒にプロジェクトを進める際に、様々なアイデアとアドバイスも頂けたので、弊社の成長とも繋がっていて感謝しています」


──CODENOiR社とビジネスパートナーになったきっかけは?

Ida:「実は私は個人的でCODENOiR社とは相当長い付き合い(約16年間)でした。CODENOiR社は、ハイクオリティなドール衣装製品で業界から高く評価されていて、他の有名なBJDドール会社へも製品を提供しています。例えばPeaksWoods社、Rosenlied社、QUARANTOTTO社、DollZone社、DollChateau社、LinaChouChou社など。CODENOiR社とビジネスパートナー的な協力関係は弊社にとって光栄だと思います。もちろん、今後は他の優れた新鋭会社さんとも協力関係を築いていきたいと思います」


──御社の新商品企画開発について紹介してもらえますか?


Ida:「新商品企画について、まずはメンバーを集めてブレーンストーミング会議をします。みんなからアイデアをいっぱい出してもらい、そこから方向性を検討し、企画を固めていきます。大体、コンセプト構想から、BJDドールの原型仕上げは約六ヶ月の時間がかかります。もし弊社の商品に何かご意見やアドバイスがあれば、ぜひ遠慮なく言って欲しいと思います。商品企画ブレーンストーミング会議する際、お客様からの意見は弊社にとって貴重な参考になりますので!」


キャラクター発想の元はヨーロッパのメルヘン物語、日本の漫画やアニメからも多大な影響を受けています


──Aimeraiの商品はとても個性的なキャラクター表現になっています。それはデザイナー個人の好みでしょうか? 物語設定とかはありますでしょうか?


Hannah:「最初の商品企画の方向性は、世界中だれでも知る古くて有名なメルヘン中に登場するキャラクターを作りたい、と思っていました。はじめての商品はアメリカでは誰も知っているメルヘン「オズの魔法使い」をテーマにしました。ただ、多分アジア地域において「オズの魔法使い」の知名度が高くないためか、商品の売り上げは予想以下でした。自分にとってはちょっと残念な結果です。幸い、ビジネスパートナーのIdaがずっとそばにいってくれて、たくさんのアドバイスをしてくれました。そのおかげで困難を乗り越えられたと思います。

BJDドールの造形テーマについて、特にしばりはなく、ゴシック風、アニメマンガ風、クラシック風など、様々な表現スタイルを商品に通してチャレンジしてきました。もちろん、個人的に一番好きなテーマはゴシック風です。今後はそのテーマでの表現をもう少し掘り下げたいと思っています。


自分が創作において、まずは頭の中で表現したいドールを空想でイメージを掴んでいきます。そのイメージができたら、様々な作業を行いドールとして具現化していきます。そのプロセスを私はとても楽しんでいます。


私個人の好みと言えば、イラストレーターのJames Jeanの作品が大好きです。彼の作品は私のドールデザインセンスに大きく影響したと思います。そのほかに優秀な映画とアニメ作品からもアイデアを取り入れています」

James Jeanのイラスト作品


──キャラクターデザインは日本のアニメとマンガからも相当影響されているように見えますね


Ida:「おっしゃる通り、私もそうだけど、実は夫のPasu Lauは幼い時から日本アニメとマンガのオタクで、今でも結構ハマっています。彼はこの仕事を選んだのは日本のアニメとマンガの影響だと言っても過言ではありません。好きだから自分から作り出した作品は、もちろん影響を受けています。 余談ですがPasu Lauは大学時代の時、香港大学生団体の「アニメと漫画連合会」の副主席も務めました(笑)」


──Aimeraiと言えば「ケモノ娘」のドールが多いですね、それに何か理由はありますか?


Hannah:「実はそれが、アメリカの彫刻家Beth Carenerと、イタリアの現代芸術家Willy Verginerからの影響です。彼らの作品は、人間の複雑な感情と行動を動物の体で表現しました。それは非常に魅力的な作品作りだと思います。弊社のケモノ娘シリーズも、動物だけど人間の感情を表現しようとするコンセプトで作りました」


──Aimeraiの商品の、一番自慢できる部分をご紹介ください


Hannah:「弊社の商品は、細部の作りにすごくこだわっています。また生産において必ず一番いい原料(樹脂)を選んでいます。完成品のボリューム感、さわり心地には自信あります」


古くからの伝統的な人形文化を持つ日本にこそ、私たちの作品をぜひ見てもらいたい


──今後の商品のリリース計画を教えて下さい


Hannah:「弊社ドールのオーナー様たちからご好評をいただいている「マンガシリーズ」、「ケモノシリーズ」の商品を引き続き作っていきたいと思います。またファンからの意見はとても重視しています。毎回アンケートで頂いた企画内容は真剣に検討します」


──日本のBJD市場に関する感想を教えてください


Hannah:「“人形”は日本では昔から発展してきた伝統文化のひとつとして、世界でもよく知られています。もちろん日本はBJDドール文化の発源地としてもマーケットをリードしてきました。また自分たちは日本が芸術に対してとても寛容で様々な表現手法を受け入れてやすい国だと考えています。これからはより多く日本のオーナー様に弊社の商品を見せたいと願っています」


──好きな日本アニメとマンガ作品のタイトルと、感想を教えてください


Pasu Lau:「自分の成長にあわせて好きな作品やジャンルも異なっています。自分は小学生と中学生の頃は『ドラゴンボール』、『聖闘士星矢』に『スラムダンク』など熱血少年マンガ作品が好きでしたが、最近は『SAOソードアート・オンライン』とか『Re:ゼロから始める異世界生活』とかラノベからアニメ化した作品がとても好きになりました。物語を見て自分の人生を反省させられることもあります(笑)。


実は自分は2015年頃、ビジネス上のトラブルで一度すごく落ち込んだ時期があります。当時、苦境の中で私を慰めてくれたのは『Re:ゼロから始める異世界生活』アニメ中のあるセリフです。 それはレムが主人公のスバルに伝える言葉、

「ここから始めましょう、イチから―― いいえ、ゼロから!」

すごく勇気をくれた言葉でした。 そのおかげで事業を色々やり直して再び立ち上がったんです!」

──他のBJDブランドのなかで、印象深い作品を教えてください


Hannah:「ロシヤのファッションデザイナーElenaとEkaterina Popovy姉妹が創業したドールブランド「Popovy Sisters」はとても素晴らしい作品です。彼女たちの独特なセンスと超現実主義表現手法で作り上げたドールは、奇妙な造形強烈なビジュアル的なインパクトを受けました。モダンな、アバンギャルド的な表現スタイルで女性の「美」を再定義できたらと思います」

Popovy Sistersのドール写真


Pasu Lau:「BJDドールアーティストの友達はたくさんいます。皆ぞれぞれにデザインの特徴があるので、この質問はなかなか答えにくいと感じますね(笑)。過去一緒に仕事をしたアメリカのドールアーティストValerie Zeitlerの作品は鮮烈なビジュアル表現でとても印象深いです」

Valerie Zeitlerが手掛けたアーティストドールの写真

──最後に、日本のファンたちにひとことお願いします


Pasu Lau:「今まで弊社を応援していただいたファンの皆様、本当にありがとうございます。 皆様がいるからこそAimeraiは発展してこられました。ぜひ今後も色々なご意見とアドバイスをいただければと思っています。些細なことでも遠慮なく弊社に連絡をしてください。

また、もし弊社の商品が気に入っていただけましたら、宜しければドール好きの友達にも紹介してほしいと思います。弊社のBJDドールが、愛好家たち皆様の交流のきっかけになればと望んでおります」

 

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ご興味がある方はぜひ一度チュックを!

※Aimeraiの他商品もこれから登録する予定です。

※Aimeraiの商品は、すべて受注商品となります。


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