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【テレパインタビュー⑦】ドール業界に革新を起こしたい!中国ドールメーカーTinyFoxに取材インタビュー!

お手軽な値段で可愛いドール商品を世の中に送り出している新鋭ブランドのTinyFox、日本でもドール愛好家のマニアからも絶大な好評を得ております。今回、ホビーテレパでは、このTinyFoxに直接取材を行いました。


■メーカープロフィール

・ブランド名:TINYFOX

・法人名:深セン市小小狐文化発展有限公司

・住所:中国広東省深セン市

・設立:2017年

・年間売上:約1億7千万円



中国BJDドールのマニアたちが立ち上げた新鋭ブランド・TinyFox


──会社経歴をご紹介ください

(※以下内容は、TinyFox代表取締役CEO・木魚氏にお話を聞きました)


「TinyFoxは、中国でBJDドール業界において10年間歴史を持つ会社・紅社が新設した、若者向けの

アニメ・マンガ風ドールブランドです。会社の設立は2017年で創業前は紅社の子会社として活動し、紅社の他ブランド商品の開発にも参加していました。創業してからの商品は、ほとんど新規開発で、実際に商品を販売しはじめたのは2019年からです。


2020年末に、ドール業界でさらなる発展を目指すべく決意し、TinyFoxを紅社から法人独立化しました。元メンバー以外の新人も採用し、運営、生産、開発、それぞれに特化するチームを作りました。商品ラインナップも更新し、BJDドールに最新技術を応用して様々な可能性を模索していきたいと思います」


──事業参画の動機を教えて下さい


「事業参加の経緯ですが、当社にはBJDドール業界に革新を起こしたい、という考えが原点にありました。伝統的なアクリルで制作されたBJDドールはハイクオリティーだけど、莫大な人力で形取り、磨き、組み立て、メイクなどの工程で制作コストが高く、あげく工程期間も長くなります。当然価格は高騰します。そんなに経済的に余裕はないお客様は購入を躊躇し、諦めてしまいます。


うちのチームメンバーはみんな、BJDドール業界開発者のペテランや、BJDドールを心から愛しているマニアの集まりです。私たちは「手頃な値段で購入できる可愛いドール商品を作ろう、そして一緒BJDドールを楽しめる友達を増やそう」という共通の考えがあって、商品開発をはじめたわけです。


ちなみに、商品発売以来、お客さまがうちのドール素体でリメイクし二次創作したのを見たことも商品開発のモチベーションになっています。うちのドールが想像以上に可愛く表現された写真を沢山見ました。それを見たチームスタッフはとても嬉しく、そこから仕事のやりがいが数多く生まれました!」


──TinyFoxのフルセット商品はキャラクター性を感じますが、設定とかありますか?


「弊社が出したフルセットのドール商品は、全員が「TinyFox町」で生活する町民であるという設定です。彼女たちはそれぞれ違う性格を持ち、ひとりひとりに自分の物語もあります。商品の発売にあたり、キャラクターの背景ストーリーも少し紹介しています。機会があればTinyFox町の物語を絵本やマンガの形で表現し、皆様にもっと知ってもらいたいと思っています。ぜひ楽しみにしてください」


──最近の新作商品はなんでしょうか?


「最近完成したのは新1/4ボデイと1/6ボデイです。旧ボデイより改良点が多く、弊社の自信作です。それを応用するフルセットのキャラクター商品もリリースしました。最新作の1/4ボデイの鯉椿、鯉見とシェリー、1/6ボデイの狐狐神と小青呱、どちらも弊社スタッフが愛情を込めて作った商品なのでぜひ見て欲しいです」


最先端の開発技術をドール業界に取り込む


──他社との差別化戦略や、TinyFoxならではの強みを説明してください


「私たちはより多くの人にドールの魅力を知ってもらいたいと思っています。それを実現するために色々チャレンジしています。


各種表現(遊び方)に対応できるよう、様々なサイズ、スタイル、また違う材質のBJDドール素体を開発しています。それに合わせたキャラクター設計と衣装セットも開発します。手頃な価格というだけではなく、可動性や、カスタマイズの自由さにも私たちはこだわっています。


ドール商品製造工程の改良・改善についても工夫しております。まず、うちのドール素体はフィギュアと同じくPVC材質を主な材料とし、高品質フィギュア商品と同じレベルの製造生産管理態勢を整えています。


従来のBJD製品に組み込まれた球面関節を丈夫な新型機械関節に置き換えし、またドールを製造する際煩雑な輪ゴムを固定する手作業工程を、弊社は最新3Dシミュレーション技術より実現したMJD自動作業システムに置き換えました。


元々多くの労力を必要としていたドールの手作業製造プロセスを最新産業技術により半自動化し、膨大な人力コストを抑えたからこそ、弊社TinyFoxはお手頃な値段で商品を皆様に提供できるようになりました。目標は、毎月新商品をみんなに届けられるようにしたい!です」


TinyFox開発チーム全員は日本のアニメ・マンガの大ファンです


──TinyFoxの商品は、日本アニメ・マンガキャラクター造形に影響されていると感じますが、開発チームはやはりファンの人が多いでしょうか?

(※以下の内容は、TinyFox所属デザイナーの餅々氏にお話いただきました)


「こんにちは。TinyFox開発チーム所属のデザイナー、餅々と申します。うちのチームの皆さん、全員が日本のアニメ、マンガが大好きで、自分が好きの作品タイトルを上げるときりがない。話が終わらないほど、です。仕事の間、皆いつも新作や名作の意見感想を交換しています。また作品中から得たアイデアを仕事にも取り込んでいます。私個人の経歴から言いますと、小学五年生の時にみた高橋留美子先生の『犬夜叉』が最初に好きになった日本のアニメ作品です。


大学に入ってから、アニメなどの情報を入手する環境はインターネットに移り、この時期は友人と一緒に、歴史に残る日本の漫画名作も猛勉強しました。またゲームにもハマり、様々な体験をしました。日本のアニメ、マンガ、そしてゲーム、その文化的な深さがある部分をとても気に入っています。特に世界観がきちんとしているロボット系、ファンタジー系の作品、またキャラクターを熱く表現するスポーツ系作品も好きです。苦手なのは(最初の設定とあんまり食い違いになる系)の作品ですね。途中から読む気がなくなってしまいます。


私は、その数年後、中国有数のドールメーカーに就職したのですが、そのことは良い意味で学生時代に日本のアニメやマンガ作品と出会えたことに大きく影響されたと思っています」


──餅々氏がドールと出会ったのはいつ?


「ドールとの最初の出会いは中学生時代です。その時、中国では日本のアニメマンガ文化を紹介する雑誌があって、アニメ以外にも色々日本のサブカルチャー的な内容がたくさん紹介されていました。その中でVOLKS様の『スーパードルフィーシリーズ』が特に印象に残っています。当時はその華麗な仕上がりには特にインパクトを感じました。購入したかったのですが、当時の私の小遣いでは全然足りなくて「自分のドールを迎える」ことはわたしにとって遠い夢でした(笑)」


──日本の造形メーカーでお気に入りの会社さんや作品はございますか?


「うちの会社の皆さんはドール以外のフィギュアも大好きです。それ専用の展示棚まで用意しています(笑)同じキャラクター造形ジャンルなので色々参考になる部分もあります。


最近では新鋭メーカーの『SHIBUYA SCRAMBLE FIGURE 』の作品がとても気に入っています。仕上り商品の複雑な構造と華やかな塗装によってもたらされる臨場感は本当に素晴らしいです。


また過去作でグッドスマイルカンパニーの『魔法少女まどか☆マギカ アルティメットまどか 1/8スケールフィギュア』はすごかったと思います。好きな作品中のキャラクターが、芸術品のような仕上りになるのはファンにとってこれ以上嬉しいことはないと思います。機会があればわたしもこのような作品表現にチャレンジしたいと思います」


日本のTinyFoxのファンたちにひとこと


「皆様こんにちは! 中国発のドールメーカーTinyFoxです。今回は初めて日本語で日本の皆様向けに情報発信ができて大変嬉しく感じます。すでに日本代理店経由でうちの商品を購入してくださったお客様もいらっしゃると思います。弊社のドールをご購入頂き誠にありがとうございます。


これからも、手頃な値段で可愛いBJDドール商品をもっともっと皆様に提供できるよう、精一杯がんばりたいと思います。今後もぜひお楽しみください!」

 

TinyFoxの最新商品はホビーテレパの姉妹サイト「LAPEONIER」のオンラインショップにて好評発売中! 商品を気に入っていただましたら是非購入をご検討くださいませ!



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